パナソニック ビルトイン食洗器NP-P45VD2Sの水漏れ修理

7月にポンプ交換した食洗器ですが、「パワフル」と「スピーディ」の表示が両方同時に点滅するという、装置内部の水漏れを示すエラーが発生しました。

burro.hatenablog.com

今回は本体まるごと取り外さず、普通に食器を出し入れするときと同じように手前に洗浄槽を引き出して、下にもぐって黒い樹脂製の底カバーを取り外して確認・修理しました。カバーを外す際のねじ穴の位置は上記の前回の修理をみればわかると思います。(一部間違っていたので修正しました。)

問題の漏水の原因ですが、よくある排水ホースのひび割れではなく、交換したポンプにつながる黒いゴムホースからの水漏れでした。
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一部分が薄くなっていて、裂けて穴があいていました。
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穴が開いた太いホースと、同様に一部薄くなって変形している細いほうのホースも交換しました。

f:id:lathe00744:20211010225638j:plainホース2本を取り合ずした状態の写真です。漏れて本体内に溜まった水は、赤丸の栓を外して、排水できるようになっています。

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ホース交換後の写真です。


交換した部品の情報は以下の通りです。

太いホース:
品名 サクションホースAU
品番 ANP23C-4640

細いホース:
品名 サクションホースB
品番 ANP236-3900

 

パナソニック ビルトイン食洗器NP-P45VD2Sの修理

2007年から使っている旧松下電器製のビルトイン食洗器です。

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NP-P45VD2S

大きなトラブルなく14年間使い続けていましたが、最近になって異音がするようになりました。異音はこんな感じで、空冷ファンのベアリングが破損したのではないかと当たりをつけていました。

youtu.be

異音は日に日に大きくなり、うるさいのと近い将来致命的故障につながりそうなので、パナソニックの修理サービスに出張修理をお願いしました。その結果、異音の原因はファンではなく(そもそもファンは搭載していない?)、ポンプのベアリング不具合であることが分かったのですが、修理費用が3万円超と高額で本体の耐用年数を相当超えていることもあり、修理後また別の故障が起こるかもしれないとのことで、本体交換も含めて検討したいということになり、一旦修理はキャンセルとしました。それからネットで調べた結果、自分でポンプ交換することにしました。

交換するポンプの型番はANP8C-673Aというもので、近所のパナソニックショップから12,000円ほどで購入できました。電話で型番を伝えて、2日ほどで取り寄せできました。

食洗器の取り出し

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赤線の部分を手前に引くと、食洗器本体下の板(ボデーB)が外れます。さらにその下の灰色の板(ケコミカバー)はねじ2か所で止まっているのでこれも外します。その際、ねじの埋め込み先が回転して前後位置を調整する機構になっているので、板を押しながらねじを緩める必要がある点に注意します。

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 施工方法により配置が違うと思いますが、奥の止水栓を閉め、電源を抜きます。我が家の場合、電源は壁面用のコンセントが裸で転がしてありました。。

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つぎにドアを開いて洗浄槽を少し手前に引き出し、赤丸のねじを外して前ずれ防止金具を取り外すと、食洗器全体を引き出せるようになります。洗浄槽内のカゴなど、取り外せる物を全部取り出したうえで、一旦ドアを閉じてから食洗器全体を引き出します。ことのき、床から食洗器底面までの高さと同じか少し低い台を食洗器手前に用意しておき、その上に引き出した本体を乗せると作業し易いです。今回は10Lバケツをひっくり返して使いました。

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ポンプ交換

引き出した食洗器を床に下してひっくり返しました。その際、庫内に残っている水が大量に漏れだすので、タオルを用意しておく必要がありました。給水・排水ホースは十分長かったので外さずそのまま作業できました。

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赤丸のねじを外すとプラスチック製の黒い底カバーを外せます。食洗器全体を引き出す前に、洗浄槽を引き出した状態で下にもぐって、この底カバーを外し、ポンプのホースを外して水抜きするのが正しい手順のようですが、底カバーをうまく外せなかったため、このような方法で作業しました。プロのサービスマンは床に水漏れさせるようなことはしないと思います。
2021.10.10写真差替え:真ん中上に誤って赤丸表示していたものを削除しました。

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ポンプにつながる黒いホース3本をクリップを緩めて外し、電線につながるコネクタも外します。この状態で、洗浄槽を本体に戻します。

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ねじ7本を外して裏蓋を外します。

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赤丸のねじ2本を外し、金属製のワッシャが防振ゴムに固着しているので引き剝がします。ポンプは防振ゴムを介して本体に固定されているので、少しずつこじって取り外します。

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新しいポンプ(左)と取り外した古いポンプ(右)

元通り組み立てて修理完了です。静かになりました。

youtu.be

理由はよくわかりませんが、異音の不具合が出る前の洗浄音より静かになったようです。水流が弱くなって静かになったということではないようで、とても満足しています。あと何年使えるかわかりませんが、できるだけ長く使いたいと思っています。

印刷物からスキャンした画像の網点除去

古い写真のデジタル化を始めたのですが、卒業アルバムなどオフセット印刷による印刷物は細かい網状の点で色を表現していて、そのままスキャンすると撮像素子やディスプレイの解像度との関係でモアレ縞が発生したりして美しくありません。フォトショップなどの市販ソフトで網点の除去処理ができるようですが、PythonOpenCVライブラリを使って市販ソフトと同じような処理ができないか試してみました。

import os
import cv2
import glob
import numpy as np
import PIL
from scipy.ndimage.filters import median_filter
from tqdm import tqdm
def cv2pil(image):
    new_image = image.copy()
    if new_image.ndim == 2:
        pass
    elif new_image.shape[2] == 3:
        new_image = cv2.cvtColor(new_image, cv2.COLOR_BGR2RGB)
    elif new_image.shape[2] == 4:
        new_image = cv2.cvtColor(new_image, cv2.COLOR_BGRA2RGBA)
    new_image = PIL.Image.fromarray(new_image)
    return new_image
def unsharp(image, sigma, strength):
    # Median filtering
    image_mf = median_filter(image, sigma)
    # Calculate the Laplacian
    lap = cv2.Laplacian(image_mf,cv2.CV_64F)
    # Calculate the sharpened image
    sharp = image - strength * lap
    # Saturate the pixels in either direction
    sharp[sharp>255] = 255
    sharp[sharp<0] = 0
    
    return sharp
files = sorted(glob.glob('tmp/20*.jpg'))
img = cv2.imread(files[1])
height, width, c = img.shape
print(width, height)
10800 7200

解像度600dpiでスキャンした卒業アルバムです。サイズが大きすぎるので小さく切り取ってテストします。

x0 = 3400
y0 = 3500
w = 800
h = int(w / 16 * 9)
x1 = min(x0 + w, width)
y1 = min(y0 + h, height)
testimg = img[y0:y1, x0:x1, :]
cv2pil(testimg)

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ガウシアンフィルタでぼかして網点を平滑化してみます。

blimg = cv2.GaussianBlur(testimg, (3, 3), 0)
cv2pil(blimg)

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非局所平均フィルタという処理で、ノイズを除去します。

nlmimg = cv2.fastNlMeansDenoising(blimg, None, 7, 7, 21)
cv2pil(nlmimg)

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ボケた画像にエッジ強調をかけます。

shimg = np.zeros_like(nlmimg)
for i in range(3):
    shimg[:,:,i] = unsharp(nlmimg[:,:,i], 4, 1.0)
cv2pil(shimg)

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時計の3時から6時あたりの目盛が消えかかってしまいましたが、まあこんなもんでしょうか。 以下、複数の画像を全部処理します。Core i7 8700のPCで1枚あたり1分以上かかる重たい処理です。

def process_img(img):
    blimg = cv2.GaussianBlur(img, (3, 3), 0)
    nlmimg = cv2.fastNlMeansDenoising(blimg, None, 7, 7, 21)
    shimg = np.zeros_like(nlmimg)
    for i in range(3):
        shimg[:,:,i] = unsharp(nlmimg[:,:,i], 4, 1.0)
    return shimg
folder = 'test'
if not os.path.exists(folder):
    os.mkdir(folder)
for fpath in tqdm(files):
    img = cv2.imread(fpath)
    dst = process_img(img)
    fdst = os.path.join(folder, os.path.basename(fpath))
    cv2.imwrite(fdst, dst)
100%|██████████| 33/33 [33:46<00:00, 61.40s/it]

他の処理例 f:id:lathe00744:20201123102857p:plain

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2007年製斜めドラム式洗濯乾燥機NA-VR1100の修理(その2)

下記の記事で修理したNA-VR1100の乾燥機能が再び不調になり、再修理を試みました。

burro.hatenablog.com

 ここ数ヶ月で徐々に乾きにくくなり、1回の乾燥ではガラス製の扉の内側に水滴がついたままといった状態になったので、前回と同様のメンテナンスを実施しました。

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前回のような埃だらけという状態にはなっていませんでした。綺麗に掃除して組み立てましたが、乾燥機の不調は改善しませんでした。乾燥中に一時停止して衣類を触ると、本来は熱いのが正常なところ、ほとんど熱くなっていないという症状なので、次はヒートポンプ周りの不具合を疑い、分解清掃を実施しました。

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裏側のカバーを外します。まず赤丸のネジを外し(1本除いて外した状態の写真です)、上側のカバーを取り外し、次に青破線のネジを外して下側カバーも取り外します。

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(1)のダクトは写真に写っていない上のほうにあるクリップを緩めて、本体から分離します。(2)の蛇腹もクリップを緩めて外します。(3)は白色の袋がフックに引っ掛けてあるので取り外し、袋の中のコネクタを外して本体側の配線から分離します。(4)の排水用チューブはクリップを緩めて外します。(5)、(6)のコネクタを抜きます。(6)の裏に小さいコネクタがありますので、それも外します。以上で、本体に繋がる配線や配管がすべて分離されます。この状態で、灰色のヒートポンプユニットを上に持ち上げながら、手前に取り出せます。

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ヒートポンプユニットが取り出せました。型番:CM-HU75S1HAFですが、もう入手困難のようです。上下のカバーを嵌合しているネジをすべて外し、右側の送風機の上側を防振用のゴムを介してカバーに取り付けているネジ1本を外すと、上カバーを外せます。

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吸気側(冷える方)の熱交換器のフィンに埃が大量にたまって、空気が通れないような状態になっていました。

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フィンを曲げないように気をつけながら歯ブラシで埃を取りました。

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そこそこ綺麗になりました。これでなおると期待して組み立て、試運転しましたが、なんと症状改善しませんでした。もう一度分解して、ちょっと危険ですが、熱交換器を露出した状態で、ヒートポンプ周りの配線類を接続し、乾燥運転させてみたところ、ちゃんとコンプレッサー(左の黒い円筒)が起動し、冷却側熱交換器が冷えることを確認しました。ということで、何か他にも不具合箇所がありそうです。

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次に疑ったのは赤で囲った部品です。本体裏側に排気口がありますが、ここに埃が溜まっていました。外から取れる部分は掃除したのですが、中にまだ埃が溜まっているのではないかと、分解してみました。これを取り外すには、青の点線の金具を本体から外して、問題の赤の部品が取り付けてある部品郡全体を持ち上げて、奥にあるネジを外す必要がありますが、細かい部分の写真など記録を残していないので、試す場合は、試行錯誤でやってください。このとき、青点線の金具は洗濯槽を吊るすバネが取り付けてありますので、引っ張られる点にご注意ください。

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内部は埃で完全に塞がっていました。

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掃除して組み立て、試運転したところ、乾燥機の性能が回復しました。今回はもうダメかと思いましたが、まだもう少し使えそうです。


ワンダーシェフ 家庭用片手圧力鍋 MSA30 J11の修理

警告:圧力鍋は内圧が上がりすぎないよう安全を考慮して設計製造されており、素人修理は事故につながる可能性があります。本記事を参考にする場合は自己責任でお願いします。

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だいぶ前から使っている圧力鍋です。ご覧の通り、蓋側の取っ手内部のプラスチック部品が破損しました。

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加圧中、先端がオレンジ色の円筒(フロート式安全装置)が上に上がります。その間、鍋の蓋を開けられないようにするための金具の取り付け部分のプラスチックが以前から破断していて、金具なしの状態で使っていました。フロートが上がっている間は、決して蓋を開けないよう注意すれば、調理の機能自体は問題ありません。

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今回破損したのは、この部品です。説明書では「クッキングスライドI」という名前になっています。説明書によると部品自体は420円ですが、本体全部をメーカーに送り返して修理してもらう必要があり、その間鍋が使えなくなってしまうので、代替部品の自作を試みます。

f:id:lathe00744:20200504152128p:plain破損したクッキングスライドIは鍋の蓋の開閉を切り替える青い部品(説明書ではクッキングスライドII)の溝の中でバネに押されてスライドするようになっています。鍋側の取っ手にある切り欠きにスライドIの突起が押されて、蓋を閉めた状態ではスライドIが取っ手側に引っ込むようになっていますが、突起部分が折れました。

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10mm角の真鍮六角棒を削って代替品を作ります。突起部分はM3ねじ付きの六角スペーサを削って角をとったものをねじ込んで作ることにしました。写真は真鍮六角棒を一部削ったあとの状態です。

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2.5mmの下穴をあけてタップを切りました。ボール盤で目分量で位置合わせして下穴をあけたので位置が中心から少しズレました。事前にフライス盤で位置合わせしてセンター穴加工すれば正確な位置に穴あけできるのですが、そこまでする必要はないのでやってません。

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裏側を平に削って、

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バネが入る部分をくり抜きました。これもいい加減な位置合わせで左右の中心がズレてます。バネの直径は5mmで、オリジナル部品の穴径は5.5mmでしたが、手持ちのエンドミルが6mmしかなかったので、穴の中心を底面側にオフセットさせてくり抜き、底面に開口ができていますが、問題ないと思います。 

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バネが押す力がオリジナル部品と同じになるように、穴の底面から部品先端までの長さが同じになるようにしました。

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作った部品がスライドIIの溝のなかをスムーズにスライドするよう、底面と上面を追加で少し削りなおしました。更に、このままだと部品の先端が鍋の蓋を開けるときに鍋のフランジと干渉するので、オリジナルと同じように、部品の先端を斜めに削る必要があります。

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オリジナルは約15度の傾斜になっているので同じ角度で削ることにしました。

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15度傾けてバイスで掴んで、 

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斜めに切削して出来上がり。角をヤスリで丸めておきました。

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組み立てて、水を沸かしてテストしましたが、問題なく加圧後、安全に蓋を開けられることを確認しました。

あとは調理で真鍮が腐食しないかどうか、確認する必要がありそうです。また、真鍮はゴム類を腐食させるということですので、このままだとパッキンに問題が発生するかもしれません。



Fujitsu(PFU)製スキャナ fi-5750Cの修理

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fi-5750C

10年くらい前にヤフオクで入手した2004年?発売のA3オートシートフィーダー対応のスキャナです。かなり場所を取るのが欠点ですが、ADF給紙の失敗が少なく、スキャン速度も高速です。雑誌をバラしてスキャンするのに使っていましたが、ここまで大型のものが必要かと言われると、ちょっとどうかなとは思います。最近久しぶりに使用してみたところ、紙が詰まってまともに使えなくなっていました。給紙トレイに重いものを置いていたせいで、経年劣化で柔らかくなっていた給紙・排紙ローラーが変形してしまい、交換せねばならなくなりました。

 

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交換するのは赤い楕円の部分のローラー4個です。写真は交換後なので、劣化・変形のない状態です。交換時にきっちり寸法を測らなかったので適切な位置から少しズレています。このローラーを交換するには、かなりややこしい分解が必要です。まず、青の丸で示したネジ3本を外して金属板を取り外します。ADFの上側全体のカバーは緑の四角の位置のネジ2本をはずし、後ろのヒンジ近くの部分を手で後ろ側に引っ張りながら持ち上げるとはずれます。

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外したカバー(後側の爪の位置など、外すときの参考に載せておきます)。
 

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ADF下側の側面のカバーはそれぞれ緑の四角で囲ったネジを外したうえでこじって外せますが、今回の修理では必要なかったかもしれません。

次に、排紙ローラー(下側)を外す際に邪魔になる撮像用照明機構を外します。

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青の丸で示した両サイドのネジ2本を外せば、照明部がはずれます。

 

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給紙側(上側)ローラー軸の片側です。樹脂の爪で金具が留まっているので、爪を持ち上げながら金具を回転させると、軸を樹脂フレームから外せます。排紙側(下側)の軸も同様の構造です。

 

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軸の反対側(赤丸)です。軸の平になっている部分にタイミングベルトが掛けてある樹脂製プーリーの爪が噛みこんで外れないようになっているので、マイナスドライバの先などで持ち上げながら、軸を外します。軸はプーリーの奥にあるベアリングに圧入されているようで、簡単にははずれません。直径3mmくらいの鉄の棒を軸の先端にハンマーで軽く打ち付けて抜きました。勢い良く打ち抜くと、2個のローラーの間にある樹脂部品を破損する恐れがあるので、慎重にやります。組み立てる際にはそんなに抵抗がなかったので、圧入というよりは、なんらかの理由で固着していただけかもしれません。

 

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軸がはずれました。古いローラーは対向するローラーが当たっていた部分が凹んでいます。この変形でADFに紙が詰まる症状が出ていました。

 

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軸に挿入した新しいローラーと、除去した古いローラーの残骸です。古いローラーはぐにゃぐにゃに柔らかくなっていました。カッターで切り開いて取り除く際に、軸の表面に変質した樹脂が薄くこびりつきましたが、除去したローラーを押し当てて、綺麗に剥がすことができました。

交換用のローラーはAliexpressのいくつかのお店で販売されています。新しいローラーの取り付けは、軸に通すのにかなり抵抗がありますが、ワークベンチの隙間に押し付けて挿入しました。挿入したままだと、長さが短く、外径が大きくなっているので、平坦なものに押し当てながら慣らして調整したほうがよいかもしれません。あとは組み立てなおして終了です。


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参考として各部の寸法・型番を書いておきます。

軸の直径(給紙・排紙とも): 9.98mm

ローラーの寸法(軸に挿入していない状態)
外径: 15.00mm
内径: 8.91mm
長さ: 22.00mm

ローラー型番
PA03338-Y327 PA03338-Y239
(型番がなぜ2つあるのかよくわかりません)

 

直熱三極管CX371(171A/71A) シングルエンドアンプの特性評価(2)

こちらの記事で製作したアンプの特性評価をしましたが、電源トランスのB電源用巻線接続を240Vから280Vに変更して入出力・歪特性を再測定しました。240Vだと出力管の定格にくらべて余裕をもたせずぎと思われたので、変更してみました。

burro.hatenablog.com

 

 電源変更後の各部の電圧です。

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入出力・歪特性(複数の出力管で測定)

#1 Cunningham CX371(ナス管 トリタン) TV-7測定値 64

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#2 Cunningham CX371(ナス管 トリタン) TV-7測定値 64

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#3 Cunningham CX371(ナス管 トリタン) TV-7測定値 63

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#4 Cunningham CX371(ナス管 トリタン) TV-7測定値 21 NG球

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#5 RCA 71A(ナス管) TV-7測定値 60

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#6 RCA 71A(ナス管) TV-7測定値 63

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5%歪で1Wちょうどくらいの出力になりました。