エコキュートHE-37K3Qの修理 その2

こちらの記事で修理できたと考えていたお風呂があふれる故障ですが、しばらくして再発し、いろいろ調べて再修理しました。

burro.hatenablog.com

屋外に設置してある貯湯ユニット内部のフロースイッチを交換して一時的に浴槽があふれるという症状が出なくなっていたのですが、しばらくしてまた再発してしまい、フロースイッチが原因ではなかったと考えざるをえない状況になりました。

お風呂にお湯を貯めていろいろ検証すると、お湯がなくなってしまうので、低めの水位で水張りモードに設定して調べました。

貯湯ユニットのカバー内側にサービス説明書が張り付けてあり、メンテモニターの使い方、表示内容が記されています。その手順にそって、台所リモコンでメンテモニターに入ります。まず、メニューを4回押してリモコン設定画面を表示させます。

▽|△ の ▽ を10秒押し続けると、「ピピー」と鳴ってメンテメニュー画面になります。

▽|△ でサービスを選んで確定を押すと、サービス画面になるので、さらに ▽|△ でメンテモニターを選択して確定を押します。(メンテモニターからサービス画面に戻るにはメニューを押し、メンテモニターの解除は確定を押す)

▽|△ でデータNo.を変更できます。41番は水位設定と水位センサー測定値です。設定値が33で水張り完了後センサーが35になっていて、水位センサーは問題なさそうです。水を少し抜くとセンサー値が減少することを確認しました。また、入浴時には人が入ってセンサー値が設定値よりも大きくなる状況も確認できました。

52番では、前回修理で故障の原因と考えていたフロースイッチの状態がわかります。この写真では0000になっていますが、下3桁が風呂注湯弁ON(1)/OFF(0)、風呂循環ポンプON(1)/OFF(0)、フロースイッチON(1)/OFF(0)を表しています。

この状態で浴室リモコンを操作して追いだきをすると、風呂循環ポンプON、フロースイッチONとなり、0011と表示されます。

何度か追いだきを試してみると0010となる場合があり、循環ポンプが作動しているにもかかわらず、フロースイッチがOFFになることがありました。前回修理では最初にメーカー修理を依頼したのですが、この状況からフロースイッチが故障と判断したと思われます。循環ポンプONでフロースイッチOFFの場合、浴槽循環配管に水(お湯)がないという判定になり、風呂注湯弁がONになって、タンクからお湯が継ぎ足されます。その結果浴槽があふれるという動作になっているようです。ただ、フロースイッチは交換済みで壊れていないことがわかっているので、循環配管が詰まっているのではないかと考えました。

循環配管の浴槽への接続部を外して分解してみましたが、特に問題はありませんでした。



次に洗浄剤を使って循環配管のクリーニングをしましたが、メンテモニター52番が0010になる現象は解消しませんでした。

それで循環ポンプが弱っているのではないかという考えに至り、中古のポンプと入れ替えてみたところ、メンテモニター52番の0010は発生しなくなり、浴槽あふれもなくなりました。

ということで、本当の原因は浴槽循環ポンプの吐出圧力低下だったようです。

原因確認のため、交換した古いポンプを分解してみました。

吸い込み側と吐出側の間の隔壁が割れています。ここから循環水が逆流して吐出圧が上がらない状態になっていたようです。前回の修理では、交換したフロースイッチが若干水流量が少なくてもONになるものだったため、直ったように見えていただけのようです。ポンプ隔壁の亀裂が大きくなって吐出圧がさらに下がり、再びフロースイッチがONにならなくなって浴槽あふれが再発したと考えられます。

ポンプ交換後、浴槽あふれは全く発生しなくなりました。